あとがき:Black Box Broadcast vol.7 (2009/6/21)

blackboxorg2009-06-24

最初は第一回目の開催すら危ぶまれたBlack Box Broadcatも今回で7回目を迎えることができました。まずは純粋にここまでこれたことに驚いていて、時が経つのは速いものだと浸っております。ここまで来るには様々な人達に助けられてきました。この場を借りていままでお世話になったすべての人にお礼を言いたいと思います。

さて今回ですが、いつもの三組に加え、ゲストにCATNAPPERさん、Les deux lignesさん、うたたね合唱団さんの6組をお届けしました。ご来場頂いたお客さま、ゲストの皆様、ありがとう御座います。


CATNAPPER
●正直な話をしますと、遡る事約2ヶ月前、メンバーのヒナミ氏からCATNAPPERの音を紹介された時、そのネーミングや不思議なストーリー制に魅力を感じはしたものの、実は風が吹いたらかき消されてしまいそうなある種の「弱さ」を感じていました。主張はたしかに有るんだけども、こちらが受け取ろうと思わないと通り過ぎてしまいそうな。この私の第一印象は彼らと会った瞬間から、そう思ったのは間違いだったのかと疑念が生まれ、21日のステージを見た時、疑念は確信に変わりました。このバンドは本当の意味で「生」のバンドだったんだということを思い知らされました。メンバーひとり一人のキャラクター、メンバー間の関係や立ち位置、ツヤツヤのお肌、それをすべて計算した上での楽曲とステージ。と、完全に誤解を生みそうな文章ですが、そう思ってもおかしくない程雰囲気に統一感があり、登場するキャラクターや造語に自然と惹き込まれたのは私だけではなかったと思います。本人達はそれを意識しているわけではなく、あくまでも素でやっているんだと思いますが。

私の言葉が信じられない方は直接見に行ってみて下さい。きっとハマります。


Les Deux Lignes,うたたね合唱団
●私は弓を使う楽器の演奏を見る時、ついつい弓の呼吸を見ながらお客さんの顔を見比べてしまいます。この日もその例に漏れずLeu Deux Lignesの息づかいとお客さんの呼吸を追っていました。そこには漏れて出た息や、ちょっと竦めた肩とか細めた目のような、なんだかちょっと官能的な会話があって、さらにノコギリの感情の高鳴りとバイオリンの優しさが重なって、二つの線は無限の立体になって会場を包み込んでいました。染み入ってくるその心地良さが何時間でも続いていて欲しいと思わせてくれるすばらしいステージでした。
続いてメンバーを入れ替えての別ユニット「うたたね合唱団」ではとても愛嬌のあるステージを披露してくれました。マトリョーミンというとても楽しい電子楽器をつかって誰にでもなじみのある曲の演奏は、安心感を与えてくれて、そして何故かメランコリックな気分にさせてくれました。数ある電子楽器の中でもテルミンには他にはない不思議な暖かさがありますよね。
間違いなくお客さんにとっては今までのBlack Box Broadcatで一番楽しい日になったのではないでしょうか。

こーき